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2025年Appleの総括 | デザインが拓いた新時代

2025年Appleの総括 | デザインが拓いた新時代

2025年の終わりに、Appleの1年を振り返る。昨年に引き続きiPhone・iPad・Mac・ウェアラブル・OSの5カテゴリ、決選投票は製品とソフトウェアの2部門についてそれぞれ最もインパクトのあった製品・OSを問うアンケートを筆者のX上で行った。それをもとに、今年のAppleを年末行事として振り返る。

Product of the Year: iPhone Air

昨年はiPadやMacなど各部門ごとの紹介をしたが、今年はそうもさせてもらえない。圧倒的な票を得て今年のAppleを象徴する製品となったのが、このiPhone Airだ。

2024年のiPhone新製品を振り返ると、iPhone 16、16 Plus、16 Pro、16 Pro Maxと2つのランクと2つのサイズで合計4モデル展開であった。そこから、売れ行きの悪かったPlusを廃して完全な新コンセプト新モデルで登場したのがAirだ。捉え方によってはPlusの代わりに、と考える方もいらっしゃるだろうが、筆者はむしろProの系譜であると認識している。

念の為にAirというモデルの概要を説明すると、とにかく薄いという言葉に尽きる。前背面をCeramic Shieldで覆い、側面を鏡面加工のチタニウムで仕上げるというのはもちろんiPhone史上初で、薄い筐体ながら強度を十分に保てるようにしている。従来”カメラバンプ”と呼ばれていた箇所は単眼ながら横に広がり、コンシューマ向けにもPlateau(プラトー)という言葉で説明した1。その箇所には最新のA19 Proチップをはじめ、パーツというパーツを詰め込んだことにより薄い下部はバッテリーのみとした画期的な設計だ。

そして、iPhoneラインナップを俯瞰すると、16以前従来のProが担ってきた高級感のあるデザインという点が一気にAirへ棲み分けがなされた。もちろん、ProチップやProMotionテクノロジーは搭載したままで。これにより、17 Proは高級感よりも実用性を重視し、排熱性が20倍とも言われる熱間鍛造アルミニウムUnibodyの採用に至り、4倍のFusionカメラを搭載するなど飛躍を遂げた。

USB 2.0規格でDP Alt Mode非対応なUSB-Cポートや、下部スピーカーの非搭載、単眼のカメラなど、薄さとトレードオフとなった要素ももちろん存在し、それらが買い替えのハードルとなっている点は否定しない。さらに、SIMスロットを配せないことから中国大陸での発売は延期となり、調整に時間がかかった末の10月22日発売となった。しかしながら、それを許容してでもあのデザインで製品を世に出したこの製品の挑戦性を評価したい。

なお、弊誌編集長小野寺がiPhone Airを先日購入したため、彼の方から年明けにはレビュー記事が投稿される予定だ。

Platform of the Year: iOS 26

次にPlatform of the Yearだ。こちらは昨年に引き続きiOSが受賞となった。

iOS 26の目玉はなんといってもLiquid Glassという新UIデザイン言語の採用だろう。visionOSにインスパイアされたようにも見えるこのデザインは、すべてのOSにまたがって統一的に採用された。そして、このLiquid Glassの特徴は第一にも第二にも半透明でお洒落なデザイン性に尽きる。

このiOSの足切りラインはiPhone 11となり、ついに8コアNeural Engineを搭載したモデルからも足切り製品が登場となった。そのスペックを活かすとともに、メニューバーが浮くような見た目となるなどベゼルを意識させないデザインを搭載したのもオールスクリーンのiPhoneが広まったことに由来するだろう。

機能的な面では、Apple Intelligenceにライブ翻訳機能が搭載され、AirPodsではほんやくコンニャクを彷彿とさせる同通機能が入ったり、リマインダーがスマートに提案されるようになったりと、A17 Pro以降の性能を誇るiPhone向けには多彩な機能追加が行われた。一方それ以外については控えめで、Hold Assistやスヌーズのタイミング変更など日々を彩るささやかな変更となった。

つまるところ、このOSについても対応機種全体での進化点は9割方デザインと言って差し支えないだろう。

チャレンジングなデザイン

いずれの項でもデザインを主眼に述べている通り、この1年間を通して最も評価されたものは、製品もOSもデザインなのである。

機能面ではもう頭打ち感のあるスマートフォン業界において、デザインという新たな境地を拓いたのは言うまでもない。もちろんProモデルのカメラやApple IntelligenceのAI機能など実用的な面でも進化は続けているが、そう言った堅実的なところだけではない新たな要素がこのデザインだろう。

筆者は普段からXにて“エロティックである”などというとネタにされるような身ではあるが、それだけ情に訴えられるデザインが導入されたのが2025年のキーポイントである。この章はチャレンジングな、と題をつけたが、機能だけで勝負するマンネリ状態に一つ喝を入れるようなこの挑戦性こそ、今年を象徴するものであろう。

もちろん賛否両論が起こるのは自然なことであり、慣れの面もあるからこそ否定的な意見が目立つ気もするが、現状維持は退化だからこそ挑戦が重要になるのは言うまでもない。

なお、iPhone Airの開発をリードしたインダストリアルデザイナー・Abidur Chowdhury氏2、OS 26群の開発をリードしたHID担当VP・Alan Dye氏はともに大仕事をやってのけた後に退社を発表3している。もちろんAppleを応援するいちファンとしては悲しい出来事であるが、これらの製品が世に出たことは間違いのない事実であり、これらのDNAは引き継がれるだろう。Ive氏のように4

その他のアウォード

前述したProduct of the Yearには選ばれなかったものの、各ジャンルのアウォードについても紹介する。

iPad of the Year: iPad Pro (M5)

2025年に登場したiPadの中で最も票を集めたのはiPad Proだ。iPad Proシリーズは昨年のM4で外見的な飛躍を遂げることとなったが、今回は中身のチップセットがM5に更新されるマイナーアップデートだった。

しかしながら、512GB以下のストレージのモデルについてもユニファイドメモリの容量が12GBとなった点は見逃せない。今年のiPadOS 26でマルチタスクが使いやすくなり、そんな時代の流れにも合う良い変化だったと感じる。これによりクリエイティブにiPadを使いたい人には全力でおすすめできるマシンとなり、明るいiPadの新時代がOSとともに開かれた。

Mac of the Year: MacBook Pro (M5)

今年発表されたMacは、春のMacBook Air (M4)とMac Studio (2025)に加えて、10月に発表されたこのMacBook Pro (M5)があった。どれも筐体そのままにチップが刷新されたマイナーアップデートだったが、特にこのM5チップに注目が集まった。

M5チップは、GPUの各コアにNeural Acceleratorを備え、M4と比べてもAIパフォーマンスが3.5倍に向上するなどAI時代に適した進化を遂げた。無印チップながらグラフィックも1.6倍高速となり、さらに搭載SSDオプションも2倍の4TBを選べるようになったことから、Proの名に相応しいモデルになりつつある。

Wearable of the Year: Apple Watch SE 3

今年はAirPodsやApple Visionに新製品があった中で、ウェアラブルとして最も票を集めたのがApple Watch SE 3である。エントリーモデルとなるApple Watch SEとして初めてAlways-Onディスプレイを搭載し、時計としての使い勝手が向上しただけでなく、最新鋭のS10 SiPとなったことからダブルタップや手首フリップなどのジェスチャー操作にも対応し、watchOS 26を存分に活かせるよきエントリーモデルとなった。

もちろん、健康系の機能については無印シリーズに軍配が上がるため、ご高齢の方などヘルストラッカーとしての役割に向くものではないが、そもそも年齢的に心電図や高血圧通知に対応しない学生さんを中心にファーストApple Watchとしては強くお勧めできるモデルとなった。

総括

前の項でデザインについては強く触れたが、やはりそれだけインパクトの強い1年であったことは誰しもが認めるところであろう。

そして、その他のアウォードの項で紹介した3製品については俗にマイナーアップデートと呼ばれるところで大きいインパクトを生むものではないが、iPadではマルチタスキング需要、MacはAI需要、Watchは売れる入門機としてそれぞれ時代の流れに合わせた製品であったことは間違いない。

そして来たる2026年は、以前から予告されていたパーソナライズされたSiriや、常々噂に上がっているフォルダブルなiPhoneなどソフトとハードの両面で期待のかかる発表が待っている。それらを楽しみにしつつ、この記事は締めとする。

  1. https://krgn1002.com/2025/09/apple-plateau/
  2. https://www.macotakara.jp/news/entry-49957.html
  3. https://www.macotakara.jp/news/entry-50044.html
  4. https://www.youtube.com/watch?v=yrk2ek4NBck

Nao

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