APPLE

【速報】Apple初の折りたたみスマホ、iPhone Duoを解説

iPhone Duo Thumbnail

Appleは9月10日(日本時間)、新製品発表イベント「おはよう世界。」で同社初となる折りたたみ式スマートフォン「iPhone Duo」を発表した。この記事では、その発表内容とこのスマートフォンの特徴をまとめる。

名称

噂の段階から複数の情報が錯綜していた名称だが、「iPhone Duo」で発表された。

image

Duoというのは、1990年代にAppleが発売していたラップトップ「PowerBook Duo」で採用された名称で、持ち運べる構造ながら専用のDuo Dockに差し込むことでデスクトップのように使えるという二面性を持つデバイスとして付けられたものと思われる。このiPhone Duoは閉じた状態、開いた状態の二面性を持つことからこの名称が採用されたと推測でき、歴史の感じられる名称だ。

なお、Microsoftが2020年に発売した折りたたみ式スマートフォンに「Surface Duo」というものがある。

デザイン

兎にも角にも、iPhone史上初となる折りたたみ式の構造を採用したことが最大の特徴だ。閉じた状態では5.4インチながら、開くと7.6インチになる、俗にいう「パスポート型」の折りたたみ式モデルだ。

image
image

閉じた状態では一般的なiPhoneと比べて背が低く横に長い形状となっている。5.4インチという数字だけを見ればminiシリーズに近いが、Appleによると外部ディスプレイはiPhone 18 Proの90%以上の画面領域を確保しており、その性質は大きく異なる。

一方、開くとiPhone 18 Pro Maxより50%広い7.6インチの画面が現れる。これはiPhone史上最大のディスプレイだ。

image

筐体の厚みは開いた状態で5.2mmで、これは昨年発売のストレート型ながら薄いことが特徴のiPhone Airよりも薄い。開いた状態ではiPhone史上最薄となる。一方で、閉じた状態では11.3mmになることから、通常のiPhoneと比べると分厚い。

重量は254g。カラーは「スターホワイト」と「ナイトスカイ」の2色で、筐体には昨年のiPhone Airから引き続き、光沢仕上げのグレード5チタニウムが採用されている。また、折りたたみ式ながらIP68の耐水・防塵性能にも対応した。

image

ディスプレイ

前述したように、開いても閉じても利用できる二面性のあるスマートフォンである。閉じた状態ではiPhoneとして使えるが、5.4インチながら横に長く、対角線の寸法が近いminiシリーズとは大きく性質が異なる。画面だけに着目するなら、iPhone 8 Plus以前のPlusモデルから上下のベゼルをなくした形、というのがわかりやすい説明だろうか。

image

外部ディスプレイは5.4インチ、内部ディスプレイは7.6インチで、どちらもSuper Retina XDRディスプレイとなっている。両方とも最大120HzのProMotion、常時表示ディスプレイに対応し、屋外ピーク輝度は3,000ニトだ。

image

また、2つのディスプレイは1:1.4と同じアスペクト比となっている。そのため閉じた状態から開いた状態へ移行してもコンテンツの比率を大きく変えることなく、自然に拡大できるようになっている。

image

内部ディスプレイには、iPadやMacで好評を博していたNano-texture仕上げが施されており、映り込みを抑えるだけでなく、折りたたみ式スマートフォンで課題となる中央の折り目も目立ちにくくしている。外部ディスプレイや従来のストレート型iPhoneではフィルムを貼ることで対応できたが、そうはいかない折りたたみ式ならではのアプローチだと感じた。

image

ヒンジ

折りたたみ式スマートフォンにおいて重要な部品となるヒンジは、100以上の部品から構成されている。

image

開いた際にはディスプレイの中央部分を下から支え、できるだけ平らな状態を保つ構造となっている。また、閉じた際には内部のマグネットによって2つの筐体が固定される。

image

ヒンジカバーには筐体と同じグレード5チタニウムが使用されているが、その製造方法は3Dプリントだ。Apple Watch Ultra 3以来採用されているこの工法により、余分なチタニウムを使う必要がなくなり製造の効率が上がる。

内部ディスプレイも、単に柔らかいOLEDを折っているだけではない。10層の極薄レイヤーから構成されており、高強度ガラスや独自のポリマー、チタニウムプレートなどを組み合わせている。それぞれの層は折り曲げる際に本のページのようにわずかに滑ることで、中央に加わる負荷を分散する構造となっている。

Touch ID

このiPhone Duoには、iPhoneとしては2022年のSE(第3世代)以来、ナンバリングモデルとしては2017年のiPhone 8 / 8 Plus以来となるTouch IDが搭載された。

さらに、これまでのiPhoneではTouch IDがホームボタンに搭載されていたため、サイドボタン一体型のTouch IDを搭載するiPhoneは史上初となる。トップボタン一体型であったiPad miniやAir

また、Apple Watchでロックが解除できる点もアピールする。お風呂上がりなど、顔と比べて指紋は読み取られにくい場面も多いため、コロナ禍で実装されたApple Watchによるロック解除が再び日の目を浴びる格好となった。

カメラ

Dual Fusionカメラ

iPhone Duoのカメラは、メインと超広角のDual Fusionカメラで、昨年のスタンダードモデルであるiPhone 17に準ずる構成となっている。

image

今回同時に発表されたiPhone 18 Proシリーズと比べると一段下がるカメラの品質であるが、これは薄さや内部スペースなどに対してトレードオフになった結果だと推察する。少なくとも、iPhone 17を1年間使ってきた筆者としては、スマートフォンのカメラとして見れば十分に満足できるスペックだと感じている。

FaceTimeカメラ

外部ディスプレイ側には12MPセンターフレームカメラが搭載されている。縦向き、横向きのどちらでも撮影できるセンターフレームカメラで、他のモデルが18MPであることを考えると画素数が劣るが、通常のiPhoneと近い使い方ができる。

image

一方、内部ディスプレイにはiアンダーディスプレイFaceTimeカメラが搭載された。

カメラを利用していない際にはディスプレイの下に隠れるため、7.6インチの画面上に常時見える開口部が存在しない。こちらは1080pのFaceTime通話を中心としたカメラとなっている。

2つのディスプレイを使った撮影

さらに、折りたたみ式ならではの特徴として、外部ディスプレイを活用した新しい撮影方法が複数追加された。

image

リアカメラを使ってセルフィーを撮るには、これまではCamera Controlなどを使って勘でシャッターを切るか、Apple Watchなど他のデバイスでカメラリモートの類を起動する必要があったが、iPhone Duoでは外部ディスプレイにファインダーを表示することで、Dual Fusionカメラを使いながら構図を確認できる。折りたたみ式ならではの新しいセルフィーの形だ。

image

また、「Duo Preview」では人物を撮影する際、撮られる側にも外部ディスプレイでリアルタイムのプレビューを表示できる。撮影される側自身が写り方やポーズを確認できるため、2つのディスプレイを持つiPhone Duoならではの機能となっている。

このほか、被写体のポーズを検知して自動的にシャッターを切る「Smart Take」や、子どもの目線をカメラへ向けるために外部ディスプレイへPeanutsのアニメーションを表示する「Kid Cue」なども、2つのディスプレイを活用した撮影機能として搭載されている。

ソフトウェア

iPhone史上初となる折りたたみ式の構造に合わせて、iOS 27もiPhone Duo向けに再設計された。

ホーム画面では2ページ分のアプリを同時に表示でき、左側にはToday Viewを配置することができる。また、アプリ内のコントロールやDockなども大画面を有効に利用できるよう配置が変更されている。

image

そして、iPhoneとして史上初めてSplit Viewにも対応した。2つのアプリを左右に並べて同時に利用できるだけでなく、対応するアプリでは同じアプリのウインドウを2つ並べることもできるため、Safariで複数の商品を検討する際などに役立つ。よく利用する2つのアプリの組み合わせを保存して、あとから一度に開くことも可能だ。

従来のStandByは、MagSafeなどでiPhoneを充電しながら横向きに置くことで利用する機能だったが、iPhone Duoでは充電していない状態でも利用できるようになった。外部、内部どちらのディスプレイでも利用でき、時計や写真、ウィジェットに加えて、新たにカレンダーや天気の画面も追加されている。

image

さらに、従来はStandByでiPhoneを見やすい角度に固定するためにMagSafeスタンドなどを用意する必要があったが、iPhone Duoではヒンジを途中まで曲げることで本体だけで自立させられる。折りたたみ式というハードウェアそのものを、従来から存在したStandByの使い勝手を改善するためにも活用した格好だ。

A20 ProとC2

iPhone Duoには、今回同時に発表されたiPhone 18 Proシリーズと同じA20 Proチップが搭載された。

image

A20 Proは最新の2nmプロセスで製造されており、2つのスーパーコアと4つの高効率コアからなる6コアCPU、Neural Acceleratorsを備えた7コアGPU、デュアル16コアNeural Engineを搭載する。

A19 Proと比べてCPU性能は最大20%、GPU性能は最大40%向上したほか、ユニファイドメモリの帯域幅も50%拡大した。

image

また、AIや機械学習処理を行うNeural Engineは従来の16コアからデュアル16コア構成となり、演算性能はA19 Proの2倍となった。

iPhone Duoでは外部と内部、2つのディスプレイを制御するために新しいディスプレイエンジンを搭載しており、これは2枚のOLEDパネルを制御するM4搭載iPad ProのタンデムOLEDで使われた技術を応用したものだ。

モデムにはAppleが自社設計した次世代セルラーモデム「C2」が搭載された。2025年のiPhone 16eで初搭載されたC1、その後のC1Xに続く新世代モデルで、A20 ProやiOSを含めてApple自身がハードウェアとソフトウェアを設計できることも特徴となる。

C2ではAIを活用してセルラー通信の品質や信頼性を向上させるほか、米国向けモデルではApple製モデムとして初めてmmWaveにも対応した。

日本向けモデルではBand 11とBand 21にも対応しており、日本の通信環境に合わせた仕様が引き続き用意されている。

バッテリー

iPhone Duoには、iPhone史上初となるデュアルバッテリーシステムが搭載された。

折りたたんだ左右それぞれの筐体にバッテリーを配置し、Apple siliconとEnergy Rebalancing Algorithmsによって、2つを一つのバッテリーのようにシームレスに制御する構造となっている。

通常使用では最大24時間。ビデオ再生では外部ディスプレイを利用した場合に最大44時間、内部ディスプレイを利用した場合でも最大31時間となっている。

image

有線充電では60W以上の電源アダプタを利用することで約20分で最大50%まで充電できる。

MagSafe

こちらも噂が錯綜していた箇所だが、無事にMagSafeはこのiPhone Duoにも搭載された。

カメラの下に搭載されているため、開いた状態だと画面側から見て右側にMagSafeが搭載されている。また、カメラのPlateauが横長な形状のため、先行して発売されていた近い形のGalaxy Z Fold8と異なり、筐体の中央付近にワイヤレス充電コイルがある。

このおかげで、各種MagSafeアクセサリについても装着する余裕が生まれるほか、筐体には丸いリングだけでなく、下方向に出ているアクセサリの向きを固定する「アラインメントマグネット」も搭載されていることで、MagSafeアクセサリを充分に活用できるよう工夫を感じられる。

また、開いた状態で5.2mmという極端に薄い筐体ながら、MagSafeとQi2はいずれも最大25Wに対応する。

アクセサリ

保護アクセサリ

iPhone Duoには、Apple純正の専用保護アクセサリが2種類用意された。

image

一つは「iPhone Duoケース」。薄く軽量な2つのパーツで構成されており、折りたたみ式の本体を両側から包み込み、背面だけでなく側面まで落下や傷から保護する。ケース自体にiPhone Duoに合わせたマグネットが内蔵されているため、装着したままMagSafeを利用でき、Qi2による最大25Wのワイヤレス充電にも対応する。

もう一つは「スタンド付きiPhone Duo Folio」。こちらは本体を保護するだけでなく、一体型のスタンドを引き出すことで、7内部ディスプレイを見やすい角度に立てて読書や動画視聴、FaceTimeなどに利用できる。こちらにもマグネットが内蔵されており、装着したままMagSafeやQi2の最大25W充電が可能だ。さらに、スタンドを開いている場合でも、その背面にMagSafe充電器を取り付けて充電できる。

image

Apple Pencil

さらに、iPhone DuoはiPhone史上初めてApple Pencilに対応する。

対応するのはApple Pencil(USB-C)で、年内のソフトウェアアップデートによって利用可能になる予定だ。内部ディスプレイだけでなく外部ディスプレイでも利用できる。

これまでApple PencilはiPad向けのアクセサリだったが、7.6インチの大画面を持つiPhone Duoでは、手書きや描画など従来のiPhoneにはなかった使い方ができるようになる。

価格と発売日

日本での価格は364,800円から。予約注文は10月16日午後9時から開始され、10月23日に発売される。

image

総括

iPhone初の折りたたみというところで大きく注目されていたこのモデルだが、概ね期待を超えてきたと言っていいだろう。折りたたみ式への賛否なども多く聞かれてきたが、ソフトウェアの面で折りたたむ必要性が大きくアピールできた印象だ。高価なモデルのため一気に一般層へ普及するモデルではないが、これからのAppleの期待が持てる製品だった。

image
Nao

COMMENTS

コメント

0件
コメントを読み込み中…

    メールアドレスは公開されません。コメントは承認後に表示されます。

    ← 記事一覧にもどる