M5新製品群登場 | 新世代チップが定義する新しいPro
2025年10月15日(日本時間)、新しいM5チップを搭載したiPad Pro、MacBook Pro 14インチ、Apple Vision Proが登場した。この記事では、その発表内容を前世代などと比較しながらまとめる。
Mmmmm
日本時間の早朝4時前、AppleのマーケティングSVPであるGreg Joswiak氏によって何かしらの新製品が発表される、ということが予告された。そこの文章には「Mmmmm, something powerful is coming.」というフレーズと「V」の形にされたMacBook Proが映り込んでいた。Mが5個のMmmmmや、ローマ数字で5を意味するVはもちろん新しい「M5」チップを比喩するもので、期待度を高めた。
M5チップ
今回登場したのはMチップの第5世代となるM5チップだ。公称値ではCPUが15%、GPUが45%と特にGPUについて大きなアップグレードになっている。そして、iPhone 17シリーズとAirに搭載されたA19チップと同じく、GPUにNeural Acceleratorが搭載されたことで、AI分野ではより飛躍した3.5倍の速度と喧伝している。

なお、より上位のMac向けに用意されているProやMax、Ultraチップはまだ登場していない。
iPad Pro
新しく出たiPad Proは2024年5月の「Let loose」イベント以来となる1年半ぶりのアップデートとなった。M4でアップグレードされたその筐体はそのままに、中身のチップがM5に更新された。さらに、256GBと512GBのストレージのモデルでもユニファイドメモリの容量が12GBとなり、従来の8GBと比べてiPadOS 26がもたらす新しいマルチウィンドウの操作感に合っているものとなった。
さらに、ネットワーク系のチップが新たにN1となり、iPhone 17シリーズやAirと同様Wi-FiやBluetooth、Threadsの処理において高速且つ省電力に利用することができるようになった。加えて、モデムがiPhone Airと同様にC1Xが搭載されたことにより、Cellularモデルのモバイルデータ通信が50%高速に、30%省電力に進化した。
価格は999ドル、日本円にして168,800円といずれも据え置き価格となっている。
MacBook Pro 14インチ
MacBook Proは、14インチのみ用意されている無印チップのものと、2サイズ用意されているPro/Maxチップのもののうち、前者のみがアップグレードされた。前述のiPad Proと同様にM5チップにアップグレードされ、ローカル上での大規模言語モデル(LLM)をより素早く実行できるようになったとしている。
筐体は前作から変わらず、スペースブラックとシルバーの2色で展開され、価格は1,599ドル、日本円も248,800円と据え置きだ。
Apple Vision Pro
2024年の登場以来、M2という旧世代のチップを搭載し続けてきたApple Vision Proだが、今回ついにM5にアップグレードされることとなった。6月に発表され9月に登場したvisionOS 26では生まれ変わったPersonaや、先行して4月に登場していたApple IntelligenceなどAI機能を活用するものが増えていたことからM5でより高品質且つ高速に体験できるようになる。また、M2になかったハードウェアアクセラレーションによるレイトレーシング、およびメッシュシェーディングに対応したことから空間上で行うゲームの品質も改善している。
また、周囲の状況を見る際に、モーションブラーを軽減するため120Hzまでリフレッシュレートが上げることが可能になったとしている。前作のM2モデルではvisionOS 26で90Hzであったため、これについても向上したと言えるだろう。 さらに、バッテリーについても前作が単体2時間という点がよくマイナス面として評価されてきた印象だが、今回は2.5時間とわずかながら伸びている。
バンドについても、初代モデルでは後ろのみで固定するふかふかなSolo Knit Band、2箇所で固定するもののふかふかではないDual Loop Bandの2通りであったが、今回新たにふかふか且つ上下2箇所で固定するDual Knit Bandが登場した。このDual Knit BandはM2モデルユーザー向けにも単体販売されており、価格は16,800円だ。
Apple Vision Pro単体の価格は3,499ドル、日本円で598,800円とこちらも据え置き価格となっている。
総括
今回は、M5を搭載したという共通のテーマで3つのProモデルがアップグレードされたが、いずれもAI処理の速度向上を中心として宣伝しているような印象を受けた。それにはもちろん昨今のAIブームがあるのだが、とりわけローカルでの動作を得意としてきたAppleが新たにNeural Acceleratorを搭載したことからGPUでもAI処理を行えるようになり、これがセキュア且つ高速なローカルLLMという風潮を生み出そうとしていることが伝わった。
これらの製品はもちろん堅実なアップデートであったが、本国価格、日本価格ともに据え置きで用意した点は、関税問題や円安下においては非常に評価できる点であろう。今後のProやMaxチップの登場、Airへの搭載、そしてM5がもたらすローカルLLMの世界に期待したい。
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