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新MacBook Air・Proとディスプレイ発表 | 新しい時代の基準モデルへ

新MacBook Air・Proとディスプレイ発表 | 新しい時代の基準モデルへ

2026年3月3日、Appleは新しいMacBook Air、MacBook Pro、Studio Display、Studio Display XDRを発表した。この記事では、それぞれの前世代機と比べながらこの発表を振り返る。

MacBook Air (M5, 2026)

MacBook Air (M5)は、2025年春に出たAir (M4)の後継モデルで、新たにM5チップを搭載した。MacBook AirはM2チップを搭載した13インチモデルを2022年、追って15インチモデルを2023年に登場させて以来、同じ筐体を継続して採用しており、この新しいMacBook Air (M5)もその系譜を汲む。特にM3以降は春に新モデルを登場させることが通例となっており、2025年のM4に続いて「年1更新」も3回目となった。この筐体はフラットで全体の厚みが均一な構造であり、ファンクションキーがフルハイトなMagic KeyboardとノッチのついたLiquid Retina XDRディスプレイを搭載する。前面のFaceTimeカメラは2025年のM4モデルで更新されたもので、顔を自動追尾するCenter Stage(センターフレーム)に対応したものだ。

M5チップ

新しいM5チップの大きな特徴はそのGPUで、Neural Acceleratorsが搭載されたことによりGPUでのAI処理性能が前作のM4から4倍以上に高速化されている。これにより、AIによる動画の高速化パフォーマンスが1.9倍、レイトレを用いた3Dレンダリングのパフォーマンスが1.5倍というように前世代のM4から比べても大きな飛躍を遂げた。

N1ワイヤレスチップ

iPhone 17やiPad Pro、2025年のMacBook Pro (M5)に続き、ワイヤレスネットワークチップが自社開発の「N1」となった。このチップはMチップに代わってワイヤレス処理を担い、Mチップの負担を軽減するもので、これを搭載することで新たにWi-Fi 7やBluetooth 6にも対応する。

価格とストレージ

以前までは256GBモデルが999ドル・164,800円で販売されていたものが、512GBスタートに変わり1,099ドル・184,800円へと変わった。MacBook Airはその特性上、最下位ストレージモデルのみGPUコアを2つ削った8コアGPUモデルが用意されており、それがスタート価格に当たる。したがって、8コアGPUモデルで512GBという製品が存在しない以上直接的に価格を比較できない。10コアGPUモデルの512GBストレージは194,800円であったため、ストレージのみを考えると実質1万円の値下げとなる。なお、10コアGPUで512GBという条件で揃えて比較すると194,800円から199,800円からと5000円の値上がりとなっている一方で、10コアGPUで1TBの条件を考えると224,800円から214,800円と1万円の値下がりとなるが、これは10コアGPUモデルにおける512GB → 1TBへのアップグレード料金が3万円から1.5万円になった影響だ。

このMacBook Airは「新学期を始めよう (Back to School)」プロモーションの対応となっており、学生教職員ストアの価格、167,800円にさらに24,000円分のApple Gift Cardがついてくるという仕組みのため、通常価格からすると実に4.1万円引だ。このプロモーションは来月8日までであるため、お求めはお早めに。

今回、付属する電源アダプタが新しく40Wダイナミック電源アダプタ(60W Max)に変わった。以前は30W単ポートのものであったため、その出力が最大で2倍となるものとなった。なお、オプションとしては依然としてデュアル35Wアダプタ、または70W単ポートのものが選択できる。

MacBook Pro (M5 Pro or Max, 2026)

MacBook Pro (2025)はMacBook Proのうち上位モデルであるProチップやMaxチップを搭載したモデルで、今回新たに発表したM5 ProチップとM5 Maxチップから選べる。

M5 ProとM5 Max

M5 ProとM5 Maxは、1つのチップに2つのダイを接続するというFusionアーキテクチャが採用された。Maxチップを組み合わせてUltraチップにするUltraFusionアーキテクチャに似たもので、2つの第3世代3nmダイを繋いで実現している。

これまでのMチップは高効率コアと高性能コアという構成だったが、この2つのコアに差をつけない名称としてスーパーコアと名付けられた。M5チップの高性能コアがスーパーコアとなる一方で、今回の新しいM5 ProやM5 Maxチップはスーパーコアが高効率コアの役割を担う。つまり、M5 ProやM5 Maxの高性能コアは、スーパーコアを高効率コアとして使えるだけの超高性能コアであるという印象だ。

M5 ProとM5 Maxは最大6つのスーパーコアと12の高性能コアで構成される18コアCPUを備える。マルチスレッディング性能はM1 Pro・Maxと比べて2.5倍になると説明している。

先代のM4 ProやM4 Maxには搭載されていなかったNeural AcceleratorsをGPUに搭載したことで、GPUでのAI処理性能が格段に向上した。

また、ユニファイドメモリの帯域幅は、Proチップは273GB/sから最大307GB/s、Maxチップは546GB/sから最大614GB/sへとそれぞれ高速化した。

N1ワイヤレスチップ

これに関してはMacBook Airにて前述しているものと同様だ。Wi-Fi 7とBluetooth 6についてはMacBook Proにおいても初搭載となる。

価格とストレージ

今回のMacBook Proについても、前述のMacBook Airと同様にベース構成のストレージ容量が倍増した。その価格は369,800円からで、前作のM4 Proの最下位構成と比べると1.1万円値上げとなっている。一方でMaxと同等のCPUを積む上位構成のM5 ProチップモデルはM4 Proの上位構成と比べて1千円の値下げになっていたりと、その価格差はモデル構成により異なる。そのため、MacBook Proにおいてはチップとメモリのバリエーションの差により純粋に比べることができない点は注意が必要だ。

なお、標準ガラスの最上位構成にて比べると従来は16インチ・M4 Maxチップの16コアCPU、40コアGPUモデルで128GBユニファイドメモリの8TBストレージモデルで111.4万円であったのに対し、16インチ・M5 Maxの18コアGPU、40コアGPUモデルで128GBユニファイドメモリの8TBストレージモデルで115.9万円であるため、若干値上げの傾向に感じる。しかし、近年のメモリ等物価上昇の流れを考えると十二分に許容範囲と言えるだろう。

こちらについてもMacBook Airと同様に新学期プロモーションの対象であるため、24,000円のApple Gift Cardが来月8日までの購入で手に入る。今回登場したM5 Pro、M5 Maxチップに限らず、M5無印チップモデルも対象である。

Studio Display

今回はディスプレイにも進化があった。新たに登場した2つのディスプレイのうち、コンシューマーグレードに当たるものがStudio Display (2026)だ。

カメラ、マイクとスピーカー

従来からCenter Stageとデスクビューに対応した12MPカメラが搭載されていたが、暗い場所での性能が向上した新しいカメラに置き換わった。iPadやMacBookと異なり、光が暗くなりがちな室内で利用するものであるため、この進化は素直に喜ばしい。

マイクについてはスタジオ品質の3マイクアレイとの表記になった。従来から高い信号対雑音比と指向性ビームフォーミングを持つスタジオ品質のアレイとの表記があったが、その表記が3マイクアレイに変わった。また、スピーカーについてもアップグレードされ、4つのフォースキャンセリングウーファーを搭載したことで30%深い低音を届けられるようになったと説明されている。

Thunderbolt 5

前作はThunderbolt 3ポートを1つと、USB-Cポート(最大10Gbps)を3ポート搭載しハブのように使えるようになる点を強調していた。しかし、今回はそのThunderboltポートがThunderbolt 5となり最大120Gbpsに高速化しただけでなく、アクセサリやディスプレイをデイジーチェーン接続できるThunderbolt 5ポートが1つ追加された。ディスプレイについても4台まで連結接続できるそうだ。

MacBookに接続するケーブルは1本のまま、デイジーチェーンで2枚のStudio Displayに出力できる。

価格

従来のStudio Displayは219,800円から提供されていたが、今回は値上げとなり269,800円からとなった。Nano-textureモデルは319,800円から、傾きと高さを調整できるスタンドモデルに関しては339,800円から、AppleCare+ for Studio Displayは23,400円からそれぞれ提供される。

Studio Display XDR

Studio Display XDRシリーズの新ラインナップとして追加されたのがStudio Display XDRだ。

5K Retina XDRディスプレイ

ディスプレイの寸法自体は27インチ5K Retinaと前述のStudio Displayと同等だ。しかし、そのテクノロジーは液晶からミニLEDへと進化した。600nitsが最大であった輝度は1,000nitsがSDR時、HDRのピーク輝度については2,000nitsへと大きく進化した。さらに120Hzの最大リフレッシュレートに対応し、Adaptive Syncにも対応することでプロユースにも使いやすい製品となった。

その色域はP3だけでなくAdobe RGBにも対応し、正確な色表現ができるようになった。特にプリントに進む段階でデザイナーや写真家にとっては嬉しいアップグレードだろう。

電源出力

前述のStudio Displayと同様に、背面はデイジーチェーンに対応したThunderbolt 5ポートが2発とUSB-C (最大10Gbps)が2発となった。そして、そのThunderboltポートについて、MacBookに接続された時の最大出力が140Wにまで対応した。これにより、16インチのMacBook Proについても最大出力で充電できるようになり、より高速に受電したいプロユースにも耐えうる性能となった。

Pro Display XDRはディスコンに

2019年のWWDC19で登場して以来ラインナップされ続けてきたPro Display XDRはこのStudio Display XDRの登場を持って販売終了となった。このPro Display XDRと新しいStudio Display XDRを比較すると、ディスプレイのサイズが32インチから27インチへと小型化されたが、Pro Display XDRはカメラやスピーカー、マイクを搭載していなかったことからミニLEDで近いディスプレイ性能を持つStudio Display XDRに道を譲った格好だ。

価格

価格は549,800円スタートで、Nano-textureガラスは599,800円、傾きと高さを調整できるスタンドはデフォルト構成だ。前述のPro Display XDRは728,800円スタートであったため、ディスプレイサイズが小さくなった影響からお求めやすい価格で登場した。

総括

まずMacBookについて振り返ると、いずれも非常にマイナーチェンジだった一方で、そのスタートストレージ容量がいずれも倍ずつになったのは素直に喜ばしいだろう。このご時世においても価格を上げる方向に動かなかったことは高評価だ。

そして、ディスプレイがこのタイミングで登場したのは素直に驚きであった。32インチのサイズはディスコンになってしまったものの、Studioシリーズにプロ向け製品を集約したい方向性が垣間見える。現在最上位のMacデスクトップとして君臨しているMac Proについてもディスコンの日が近づいていることを予感させる。

最後に余談だが、現在Apple Storeでは旗艦店にのみMac ProとPro Display XDRが展示してある。これが旗艦店の証としてわかりやすい目印となっていたのだが、このStudio Display XDRの登場以降どうなるのかが気になる。Mac Proがラインナップされている間はMac ProとStudio Display XDRの組み合わせになると予想するが、今後も旗艦店の目印は何かしらの形で残るのだろうか。

Nao

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