Apple Intelligenceレビュー Vol.5 | 開かれた「26」の世界
Appleは2025年9月16日(日本時間)、iOS 26をはじめとするOS 26群を発表した。この記事では、今まで4回にわたって紹介してきたApple Intelligenceの新機能を解説する。なお、iOS 18.4の時点で利用できる機能は以下のVol.4にすでにまとめてあるため、こちらも併せてご覧いただきたい。
Liquid Glassの新しいデザイン
機能を紹介する、と言ったがやはり新しいデザインは外せないだろう。今回からiOS、iPadOS、macOS、watchOS、tvOS、visionOSと6大OSに渡って導入されたLiquid Glassのデザインは、画面の縁を感じさせない、コンテンツに溶け込んだクリアなデザインが特徴となっている。そのため、デバイスを超えた一体感を感じられるとともに自然な操作感を実現している。
一方、Vol.1から説明しているようにApple IntelligenceのSiri 2.0はデバイスに内蔵されていることを強く印象付ける“縁がレインボーに光る”アニメーションを持っている。これにより、Siriが単体で存在しているのではなくデバイス内で動作をしているというApple Intelligenceの中核を担うオンデバイス処理である点が強調されるものだ。
この2つが交わったエロティシズムの交差点に存在する新しい操作感は、Siri起動時にはデバイスに内蔵されていることを感じられるが、同時にそのSiriの返答はデバイス上のコンテンツの上に表示されることでその一体感も感じられる物に仕上がっている。

開かれたFoundation Model
Foundation Models Framework
やはり今回の注目はApple Intelligenceの言語モデル、Foundation Modelが公開されたことにあるだろう。しかしながら、本日リリースされたばかりであるため、筆者の力ではFoundation Models Frameworkを利用したサードパーティアプリを見つけ出すことができなかった。これに関しては、有用なアプリが出次第追ってレポートを続けたい。
Intelligent Actions
一方でユーザーが自ら利用できるのがショートカットアプリに追加されたIntelligent Actionsだ。以前から司令を組み合わせることで自分好みのワークフローを実現できるアプリとして人気の高い純正アプリであったが、ここからFoundation Modelsを直接呼び出せるようになった。
「テキストからリストを作成」「テキストから表を作成」「テキストのトーンを調整」といった作文ツールができていた作業をショートカットに組み込めるようになったものから、「モデルを使用」という自由回答させられるものも追加された。この「モデルを使用」では、オンデバイスモデル、Private Cloud Computeを用いる「クラウド」モデル、チャッピーこと「ChatGPT」の3つが選べるようになっている。前者2つではAppleのセキュリティが担保されているのが大きな特徴で、応答速度やパケットを気にしない場合はクラウドモデルを使うことをお勧めしたい。
「モデルを使用」への入力はテキストだけでなく写真も対応しているため、「写真をカメラで撮る」アクションやスクリーンショットを入力として設定することで、その写真をもとにした回答も得られることができる。例えば、写した食べ物のカロリー値を求めてそれをメモに入力したり、値段を求めてメッセージで送信したりと柔軟な発想での活用が考えられる。
筆者は毎朝のルーティーンとして「電気をつける」「アラームをオフにする」「睡眠モードをオフにする」と言った動作をまとめたショートカットを実行していたのだが、このショートカットにIntelligent Actionsを組み合わせることで、その日の天気、スケジュール、リマインダーをうまい具合に文章にまとめて読み上げさせるアクションを追加した。これにより朝の時間に知りたい情報を他のアクションとひとまとまりで教えてくれる点がとてもありがたく重宝している。
ライブ翻訳
メッセージ、FaceTime、電話などで利用できるライブ翻訳もまたiOS 26の目玉の一つとして紹介された。さらに、先日のAwe dropping.イベントで、対面の会話でもH2チップを搭載したAirPods 4とAirPods Pro 2、新たに登場したAirPods Pro 3でライブ翻訳が実装されることが発表された。ただし、現状ではメッセージでの翻訳のみが日本語に対応しており、それ以外は一部言語のみと日本語がお預けになってしまっている。また、DMAのはたらいているEU圏ではAirPodsでのライブ翻訳に対応していない点も留意が必要だ。
Image PlaygroundのChatGPT対応
iOS 18.2以降で利用できるようになったImage Playgroundだが、ここでも新たにChatGPTでの画像生成が利用できるようになった。従来からApple自身が用意したモデルにより「アニメ」「イラスト」「スケッチ」「Genmoji」のスタイルに加え、新たにChatGPTを用いた「油絵」「水彩」「ベクトル」「アニメ」「プリント」のスタイルが選べるようになった。これらはOpenAIの基幹モデルである4o-Image Generationで生成されるものであり、比較的良質な画像が簡単に生成できる。
もちろん、クオリティに比例して時間がかかるほか、OpenAIでの処理となるためセキュリティ的なポリシーも全てOpenAIに委ねることになるという点で従来のAppleモデルとも共存していくものだが、メッセージアプリやフリーボードアプリなどのアプリ上で動かせるUXとAppleが作ったわかりやすいUIで4o-Image Generationが利用できることは、AIによる画像生成へのハードルを下げることにつながると考える。


スマートなリマインダー
リマインダーアプリにApple Intelligenceが組み込まれたことによって、デバイス上にメールやテキストをもとにタスクやリストを提案できるようになった。
実際にデモ用にメモに「-」印をつけた買い物リストを作成し、共有ボタンからリマインダーに送信をすると、自動的にそれを候補として読み込み、「すべて含む」を選択することでまったく新しい「買い物リスト」というマイリストが追加され、そこにデモとして入れた5つのものが入った。さらに、この5つが「家庭用品」「製菓粉類・粉類」「野菜・果物」とリスト分けされたため、スーパーなどについてからも簡単に購入できるようになった。

Visual Intelligence
iOS限定の新機能となってしまうが、Visual Intelligenceがスクリーンショットから呼び出せるようになった。もちろんスクリーンショット全体に限らず、一部をなぞって呼び出すこともできるため、Androidで搭載されているCircle to Searchと似た使い心地で利用できるものだと推察する。さらに。画像検索についても今までのGoogle画像検索のみならずEtsyやPinterestの検索も同じVisual IntelligenceのUIで利用できるのは素直に嬉しい。

Siriの製品知識
iOS 18.1の時点から英語では利用できていた機能だが、iOS 26でようやく日本語にも対応した。このSiriの製品知識により、アラーム音の変更方法、メッセージを後で送る方法などといったAppleサポートに記載されている情報をSiriに聞くだけで答えてもらえるようになる。

総括
今回のiOS 26での進化は非常に堅実なものが多かった一方で、Appleが得意とするデザインの面や、デベロッパの多さを活かした開放、さらにはユーザーにもそれを作れるようにすることによってApple Intelligenceの未来はますます期待できるものになると感じた。特に、Foundation Model誰でも使いやすいようになったことで、Appleすらも想定していなかったような新しい使い道が生まれ、それによって我々の生活が変わるようなことにつながる可能性も十分に秘めていると期待している。また、デザインにおいても一部に相反する要素を持ちながら、Liquid GlassとSiri 2.0というこれからのAppleを背負う2つのデザイン要素がうまく融合したものだと感じた。
来年にはSiriのパーソナルコンテクストの認識やオンスクリーン認識などさらに魅力的なアップデートが控えているため、それらにも期待をしつつ使い勝手の上がった新しいOSを楽しんでいきたい。
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